生前医師であった方が亡くなった際に、遺品となった医学書はどうするべきか悩む方は少なくありません。
医学書などの専門書は、一般の方が持っていても意味がないため、基本的には処分することになるでしょう。
しかし、捨てるのだけは少しだけ待ってください。
医学書はいくつかのポイントを抑えておけば、高価買取も可能です。
今回は遺品となった医学書が高価買取されやすい理由や、売る際のコツなどについて解説します。
医学書が高価買取されやすい理由
医学書は一般の需要が低いため高価買取されにくいようなイメージを持たれているお客様も少なくありませんが、実はそうではありません。
医学書のみならず専門的な内容を扱う書籍は、一般の需要がない故に、大量出版されることが無いのです。
そのため、1冊が読まれる期間も長く、買取相場は長期に渡って安定します。
購入してから年月が経過しても、値段が落ちにくいと言えるでしょう。
ただし、医学書は学術的な内容を取り扱う都合上、医学の進歩や発見などによって改訂が発生することがあります。
そうなると旧版は古い内容を扱うことになりますから、買取価格が下がってしまう点には注意が必要です。
また、医学書の内容にも着目してみると、ある内容をわかりやすく解説している入門書のような位置づけの本と、より詳細かつ専門的な内容を解説している本の二種類が存在します。
古本市場で価値が高くなりやすいのは後者です。
専門的な内容に深く触れている以上、学術的な資料価値が高いのはもちろんのこと、専門的な内容を記載しているがゆえにそもそもの販売価格が高かったり、先に述べたように出版数が絞られやすいため中古価格が落ちにくかったり、などといった事情も買取価格が上がりやすい要因と言えるでしょう。
お客様が医学書の買取を検討されている際は、内容を確認することをおすすめします。
絶版となった医学書は買取価格も高くなりやすい
基本的に、古本は希少価値が高くなるほど買取価格も上がります。
希少価値を測るひとつの基準として、「絶版であるかどうか」が挙げられます。絶版ということは、新たにその書籍が本屋さんの店頭に出回ることがありませんから、希少価値が高いと言えるのです。
絶版であるかどうかは我々買取業者が調査して判断しますが、お客様ご自身で調査する方法もあります。
一番簡単な方法は、出版社のサイトで書籍情報をチェックすることです。
サイトに情報が掲載されていなかったり、絶版である旨が明記されていれば、ほぼ間違いなくその書籍は絶版となっています。
他にも、出版社に直接問い合わせを行うという方法も一つの手です。
絶版であるかどうかは、少なくともその出版社は確実に情報を持っていますので、知っているところから聞くというのは極めて有効かつ確実な手段と言えます。
版元となっている出版社が現在も営業を続けているかどうかもチェックしてみましょう。
倒産や解散などと言った理由ですでに出版社が存在しないケースはほぼ間違いなく絶版しています。
出版の権利を他の出版社が引き継いでいない限り、その本が新たに刷られる可能性はまずありません。
これらの方法で調査を行い、その本が絶版である可能性が高いと判断できましたら、是非弊社にお持ち込みください。
弊社で査定を行い、その本の希少価値を加味した査定を行わせていただきます。
遺品となった医学書を高額で売るためのコツ
遺品となった医学書を高額で売る際のコツについて、買取業者のスタッフとしてアドバイスをするならば、まずは「ホコリや汚れを可能な限り落としておく」ことが重要なことはお伝えしておきたいです。
古本買取における査定では、まずその本の保存状態を確認します。
ホコリや汚れ、折れなどが目立つ場合はその本がどんなに希少価値が高くとも査定価格を下げざるを得ませんので、できる限り新品に近い状態にした上で、買取に出すようお願いします。
本の状態について特に注意すべきが、本の中の書き込みです。
医学書のような専門書の場合、書き込みなどがあることが考えられます。
一般書籍の場合は書き込みに関しては一様にマイナス査定となりがちですが、専門書の場合、その書き込みが学術的に有用な可能性も考えられるため、むしろ査定額がプラスとなることも少なくありません。
書き込みがあった場合は消すのではなく、そのまま査定に出してください。
我々買取業者側でその書き込みが本に与える価値について判断した上で査定額を出します。
また、帯やカバーに加えて、CDやDVDなどの付属品があるならば、できる限りそれらもセットにした上で持ち込むようにしてください。
我々買取業者がその本の状態を判断する基準の一つとして、「付属品が全て揃っているかどうか」があります。
特にCDやDVDは、それを目的として購入する人もいますし、何よりCDやDVDの内容を参照させる記述が本の中に存在するケースもあり得るのです。
医学書のような専門書はCDやDVDの内容も特に重要となりますので、全ての付属品を揃えた上で売りに出すようにしてください。
遺品となった医学書を捨てる前に、まずは査定を
遺品として出てきた医学書は、自分が使わないからと言って捨ててしまうのは早計です。
亡くなった方が生前大事に使っていた医学書は、医学を志す人や医学に携わる人にとって価値がある本であることは間違いありません。
その価値をしっかりと見極めるのが我々買取業者の使命であると考えておりますので、遺品となった医学書がありましたら、是非弊社にお持ち込みください。