遺品で整理に困るものの1つに大量の本があります。
古本屋で本を高値で買取してもらうには、古本屋がどういう基準で本の買取をしているのかを知ることが大切です。
この記事では、本屋の在庫事情と買取価格の関連性や査定をする際のポイント、査定額が下がってしまうのはどういう場合なのかなど、古本を高く買い取ってもらうためのコツについて紹介します。
古本査定士が教える値段のつけ方
本好きな人は、いろいろなジャンルの本を大量に集め、気がつけば一部屋本で埋まってしまったという事もありますよね。
遺品の整理で困るのは、本の処理です。
本好きな方が亡くなった後、さほど本に興味がない遺族が、遺品整理をする場合、本の価値がよくわからず、ゴミとして処分してしまう人もいるかもしれません。
しかし、古本は、ポイントを抑えることで、古本屋に高く買取してもらえる可能性があるのです。
本の買取依頼の方法
古本屋へ本の買取依頼をする方法としては、自分で本をお店に持っていき査定・買取してもらう方法と、宅配買取というやり方、出張で買取してもらう方法があります。
本を自分でお店へ持ち込む場合は、予約なく自分のタイミングでお店へ持ち込めば査定と買取をしてもらえますが、買取依頼したい本の量が多かったり、古本屋が近くにない場合、持ち込みでの買取は難しくなります。
宅配買取は、古本屋へ買取依頼すると自宅に段ボールや着払い伝票という梱包キットが送られてきます。
その梱包キットを使って自分で本を梱包し、古本屋へ発送。査定・買取をしてもらえるというシステムです。
梱包するのも大変なほど本の量が多い場合や、本をどう分類してよいのか全く分からないといった時は、出張買取を依頼するのがおすすめです。
部屋いっぱいの本が、数時間で、買取できる本とできない本に分類され、値段がつきます。
古本買取店には得意なジャンルがある
古本屋は、個人経営店と大手チェーン店、実店舗を持たない古本屋までその種類はさまざま。
古本屋ごとに取り扱う本のジャンルも違っていたりします。
参考書や教科書を専門に取り扱っているお店や、月間漫画雑誌や映画パンフレットばかりを取り扱っているお店、経済、宗教、哲学、医療関連専門書の買取に力を入れている古本屋もあれば、戦国史や昭和40年以前の古書を中心に取り扱っているお店もあります。
従いまして医学書専門買取の古本屋へ持ち込めば、高値がついたはずの心理学専門書を、アニメやゲームにまつわる本ばかりを取り扱っているお店に持ち込んで、買い取りしてもらえなかったという事はありうるのです。
買取を依頼する際は、お店が取り扱っている本のジャンルを事前に調べておくことが大切です。
本を高く買い取ってもらうためのポイントは?
本を高く買い取ってもらうには、本をジャンルごとに分類し、ジャンルごとの取扱店で買い取ってもらうのが高価買取のコツです。
美術本、書道関連、哲学書など統一された専門書は査定額が高いことが多くあります。
また、出版部数が限定されている本や非売品など希少価値が高いものも査定額がアップする可能性があります。
1巻から最終巻まで、さらには増刷巻、別巻まで含めてそろっている完全ぞろいの場合、高い値段がつくこと間違いなしです。
完全ぞろいでないからといって買取してもらえないわけではありません。
全巻そろっていなくても、買取はしてもらえますが、完全ぞろいに比べて値段は安くなってしまいます。
古本買取店にとって本の鮮度は大切です。
発行年が新しい本ほど、高価買取が期待できますよ。
無店舗経営の古本屋は、人件費・店舗経費を削減することで買取価格を高くすることができています。
宅配買取を利用し、無店舗経営の古本屋への買取を選ぶのもよいでしょう。
本に関する付属品がある場合は、一緒に買取に出すことをおすすめします。付属品の有無は値段に影響があるからです。
古本屋によっては、「買取価格10%アップ、キャンペーン中」といったキャンペーンを期間限定でおこなうことがあります。
こういったキャンペーンはぜひ利用したいものです。
買取に出す前は、本のホコリをはらったり、折れをなおしたり、消せる書き込みは丁寧に消し、きれいな状態に整えるようにしましょう。
査定額が下がってしまう場合
本の状態があまりよくないものは、残念ながら値がつかなかったり、買取してもらえたとしても、あまりいい値段がつかない場合があります。
例えば、蛍光灯や日差しで本のカバーが日焼けしてしまった状態やタバコの臭いがついたもの、ヤニで変色した本も査定額は下がってしまいます。
シミのついた本、うねるように曲がってしまった本も修復不能のため査定額は0円。
本屋側の事情でいうと、需要と供給のバランスが悪く不良在庫となる可能性がある本は、限りなく0円に近い値段がつきます。
同じタイトルの本でも、在庫が少ないA店では買取価格400円で、在庫過多になっているB店では10円だったという事はよくある話です。
ハウツー本は、年数が経つにつれ情報が古くなり、それに伴い査定額が下がっていきます。
在庫過多になりやすいベストセラー本よりも、内容の濃い専門書の方が希少価値が高く、値崩れしにくいという事もあります。
古本屋の在庫状況と買取価格には、関連性がある事を覚えておきましょう。
本の状態を整えて高価買取を狙おう!
古本買取店へ本を買取に出すと、予想外に高い値がついて嬉しくなることがありますね。
逆に、人気のある本ほど良い値段がつかなかったという事もあります。
本屋の在庫状況と買取価格の関連性を理解し、査定を2店舗以上にお願いしたり、ジャンルごとに本を分類し、専門店へ買取依頼。
付属品をそろえホコリをはらうなど、本の状態を整え、高価買取につなげてみてはいかがでしょうか。